
世界では、毎日3800人もの5歳未満の子どもが汚れた水によって、おなかをこわし、脱水症状から命を失っています。特に、アフリカや南アジアの一部ではこの問題が深刻。不十分な衛生環境で暮らす子どもたちは、病気を患い、命を失うこともあります。
マリ共和国では、清潔で安全な水を利用できる人が農村部では2.4人に1人にとどまっており、半数以上の人は、沼や池などの水、人手で掘った浅い井戸の水を使用して生活をしています。これらの不衛生な水は、下痢やメジナ虫病、コレラやトラコマ(慢性結膜炎)を引き起こし、子どもたちの命を危険にさらします。
マリでは、5歳未満児死亡率が、出生1000人あたり194人と高く、5歳未満の子どもの死亡原因のうち、下痢は18%を占め、2番目に多く、年間約18,000人もの子どもたちの命を奪っています。

西アフリカに位置するマリ共和国。日本の約3.3倍の広さの国土(約124平方キロメートル)に、1,270万人の人が暮らしています。
北部にはサハラ砂漠が広がり、国土の65%が砂漠(または半砂漠)のため、南部のニジェール川流域を中心に、バンバラやトゥアレグ、ドゴンなど23の民族が生活しています。国民の約64%は農村部に住み、綿花や米、ミレット(キビ、アワ)栽培などの農業に携わっています。また、約10%は遊牧民で、季節などに合わせて、家畜とともに生活の拠点を変えています。
マリの気候は、11月から5月の乾季、6月から10月までの雨季に分けられます。地域によっては気温や雨の量は異なりますが、乾季はまとまった雨が降らず、大地が乾き、ニジェール川などの水位も大幅に下がります。都市部であっても上水道の普及率は低く、しかも都市部周辺への急激な人口集中により、出水不良や断水が頻発しています。一方、上水道の整備が遅れている地域では従来から深度の浅い井戸を掘り、地下水を利用していましたが乾期の水位低下による水不足やそれに伴う水質悪化による疾病の増加が社会問題となっています。
「日本ユニセフ協会」ウェブサイトより抜粋

50℃までの温度計が振り切りそうなほど。

子どもたちの中には、水汲みや家の手伝いのために、学校に通えない子どもたちもいます。

農村に多くみられる、深さ10メートルほどの井戸。水には泥やごみが混じっていますが、この水しかありません。

水汲みは子どもや女性の役割です。遠くの水場へ1日数回汲みに行っています。